第8章 下忍
暗部の人達が...厳密に言えば、カカシさんが来るとオビトさんは立ち去る、
はっきり言ってここにいる三人でかかったとしても、オビトさんに勝てる確率はゼロに等しい。
それなら、暗部の人達が来るまで時間稼ぎを..と思ったが、すぐにバレてしまったようだ。
「そのキズではどのみち戦えないだろう」
『だから、話で時間を稼ごうと、思ったんですが..』
「...お前もこんなところで死にたくないだろう、今なら助けてやると言っている、なぜそこを退かない?」
『...私は、木ノ葉の忍だから』
「...そんなに死にたいのか」
『死にたくはない、けど、木ノ葉の忍として、ここを退くわけには、いかない。』
息を切らしながらそこまで言い切るとオビトさん、いや、男を、睨み付ける。
今の状況を整理する、テンマはさっきまで私がいたところで動けないでいる、イタチもどうやら身体が動かないようだった、そして、そのイタチの後には幻術にかかった人達が倒れている。
「そうか...それならお前は..つまらん理由で...死ぬ」
そう言うと、面の男は私にクナイを投げてきた、それを持っていたクナイで弾く。
『っ、』
腹の傷が痛むが、そんな事は言っていられない。
写輪眼を出すと、瞬身で面の男の懐に入り、筋力操作した足で思いっきり蹴りを入れたが、それは受け止められる、そこからまた瞬身を使い、背後に回る。それをよんでいたのかすばやい動きでクナイを取りだし、私の喉元目掛けて横に振り切った。
それを避けようと体をそらすが、ちゃんと避けきれず鼻の上を切られてしまった、前のめりになっている面の男の背中に手を突き、バッと距離をとり、膝をついた
『っ、、はっ、はぁ、はぁ、』
「中々写輪眼を使いこなせているな、だが、どのみちその様子では写輪眼を長く保ってはいられなくなるだろう」
『っ、く、』
その通りだ、写輪眼で私が一番心配していたのが体力面、私はチャクラよりも体力の方がない。傷口がさっきよりも広がってきたのもあり、体力がどんどんすり減っていっている。
『はぁ、はぁ、...ふぅ、』
息を整える、傷口を抑え、また、立ち上がると、すぐにさっき面の男の背中につけた術式まで飛雷神で飛び、螺旋丸を作り一か八かで男にぶちこんだ。