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愛し愛された者 [NARUTO]

第8章 下忍


やはり、少し原作と違うか...

私がいることによって原作が変わることがあるというのは常に考えていた。

だが、まさかここで変わるとは...

原作では、ここでオビトさんは少し全員の警戒を解き、幻術をかけていた筈だ。

だが、

「まさか護衛に付いているのがお前だったとはな」

『.....』

オビトさんは私達に近づきながら、私の方に顔を向け、言った。あきらかに怪しい雰囲気を漂わせて、トビの口調ではなく、普通の口調で話している。

「ツバキ、知り合いか?」

『..まあ、』

「どんなやつだ?」

『...わかりません、ですが..敵です、間違いなく』

私がそう言うと、一気に空気が引き締まった。

「あの時以来だな」

『..次は、そう簡単に負けません』

「ほぉ、」

オビトさんはそこまで言うと、立ち止まり、

「それは、楽しみだ。」

『っ!しまった!!』

そう言った。私が叫んだときにはすでに遅く、周りにいるほとんどの人達がバタバタと倒れていくところだった。

「幻術か、」

『しかも、すごく強力な..ね、』

隣にいるイタチがそう呟いたのに、敵から目を離さずそう返した。

ここは、原作通りイタチは幻術にかからなかったようだ。

そして、もう一人、

「ほぉ、俺の幻術を抜けるやつがいるとはな...しかも、三人」

「っ!」

私達二人だけだと思っていたらしいイタチは驚いたような雰囲気を出していた。

「てめぇ、何しやがった!」

そう言ってテンマは男に向かって走っていった。

『!!、テンマ!闇雲に突っ込んだらダメ!』

私の声を聞かず、テンマはイタチに話しかける。

「俺の得意分野は幻術だ。この程度の術に嵌まりはしねぇ!」

「この程度とは言ってくれるじゃないか...」

「こんなやつ、三人でかかれば一瞬だ」

「テンマッ!」

『っ!!』

急いで自分も走り出す。

「姉さん!」

後からイタチの声が聞こえる。

「彼我の戦力を冷静に見極め...」

オビトさんの喉元にテンマがクナイを突き出す、が、

「客観的に状況判断をできぬ忍は..」

「ど、どうなってんだよ!」

そのクナイは、テンマの手ごとすり抜けてしまった。

間に合え...!

間に合え...!

「死ぬ」




ザシュッ!!!





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