第7章 アカデミー
シスイsaid
急に、ツバキの様子がおかしくなった。
一人で食事を取るのは寂しいだろ?と聞いてからだ。
さっき、慰霊碑の前で自分の心の内を打ち明けてくれた。
悲しそうな顔をして、今にも消えてしまいそうな儚い少女を衝動的に抱き締めてしまい、この子が色んな意味で危ない子だということを知った。
この子は、危うすぎる。何が危ういかと問われれば説明できない。だが、優しく触れなければすぐに粉々に砕けてしまう。
そう、思った。
...それと危ういのはもう一つ。
何というか...イタチが過保護になるわけだ。
無防備過ぎる。
自分の顔立ちが整っていることを自覚していないようだ。
さっき、抱き締めたときふいに顔をあげたツバキと近い距離で見つめ合う形になってしまい、少し驚いた。
その後、俺が笑いかけると、ツバキも笑いかけてくれた。
のは、いいんだが...な?←
まあ、察してくれ、
つい目をそらして赤くなった顔を見られないようにツバキの肩に顔を埋めたが..
その後ツバキはあろうことかいつもイタチにするようにすり寄ってきた。
頭を撫でてやれば嬉しそうに笑う。
もう少し警戒心を持った方がいいんじゃないだろうか..
まあ、それは置いといてだ。
ようやく俺に心を許してくれて、楽しそうに話してくれていたのに、なぜか泣きそうな顔をしている。
俺はツバキの事をあまり知らない。
イタチから少し聞いていたくらいか、
..そういえば、イタチが前に姉さんはもしかしたら俺が知らないことを知っているのかもしれない。恐らく、スゴく姉さんにとって辛いことを..と、言っていた気がする。
それと、何か関係があるのだろうか?
まあ、まずはツバキの事を知ることから始めないとな..
俺は、そう考えをまとめると、イタチのいる方へ視線を向けた。
そこには、イタチと...恐らく、うちは一族の..女の子。
...面白くなりそうだ。
シスイsaid end