第14章 秀吉birthday*世話焼きは世話が焼ける?
祝言当日ー
「まさか、あの羽織私の為に用意してたなんて・・・」
「高価なものだったからな…、これでお前に作って欲しくてな。」
「もう、秀吉さんたら・・・。」
あの羽織は仕立てた事になっていたが、実はその反物で羽織を歌恋に作って貰いたくて先に頼んで抑えていたと後から聞かされた。
「ちょっと遅れちゃったけど、でもここで着れたから良かった。」
そう、今日はようやく二人の祝言の日。
秀吉は自分の城では 無く、安土城で祝言を挙げることにし、大広間は祝言の会場となり、いつものメンバーが揃っていた。
結あの時、二人は互いを思い、それがすれ違ってしまっただけだった
「歌恋・・・、改めて誓わせてくれ。俺は歌恋にずっとそばに居て俺の心の支えになってくれ。俺はお前が居てくれないと、お前じゃなきゃダメなんだ。」
「うん・・・。私もずっとずっと秀吉さんのそばでこの子と未来を築いて行きたい。」
祝言を挙げる少し前に子を宿したことが分かった歌恋。
次期的にも誕生日のあの時に出来た子だろうと……
「今日はめいいっぱい俺に甘やかさせろよ?」
「うん・・・///」
『今夜だけは我慢してくれよな・・・』
お腹に手を当て秀吉はそう呟くと...
ちゅっ・・・///
「お、おい・・・みんな見てるだろ?」
「今日だけじゃなくて、ずっとずっと私の事を甘やかさせてね?」
「ああ、勿論、これから産まれて来る子も、お前もずっとな…」
「うん!」
世話焼きがみんなに世話を焼かれ過ごした誕生日、一生忘れない誕生日となったのは言うまでもなかったのだ。
ー終ー