第5章 Destiny5
『皆仲良くなったのね〜。何か嬉しいわね♪』
「これを見越して飯に誘ったんだろ?」
『トラファルガー、なんの事かしら?私はただ夕飯の時間になったし、皆お腹空いてるんじゃないかと思って誘っただけよ?』
「相変わらずだな…」
二人は酒を酌み交わしながら、お互いに意味有り気に笑っている。
『ペンギンも…楽しそうで良かったわ!』
そう言った視線の先には何の話をしているのか聞こえないが、真剣に話すキスティにペンギンが相槌を打っているのが見える。
帽子を目深に被り表情が読めない筈なのに、イナギにはそれが楽しんでいると感じた。
「あのペンギンが…ふッ…お前のクルーも流石だな」
『言っとくけど、命令でも彼らの作戦でも無いわよ?純粋に皆楽しんでるわ♪』
いつも戦闘やマスターの護衛として気を張っているメンバーが楽しげにしているのが嬉しいのだろう、イナギは我が子を見るような眼差しで皆の様子を眺めている。
先程まで一人片隅で食事をしていたスコールも、酔ったキスティの勢いに連れて行かれたのか輪の中に入っている。
暫くすると宴会の如く騒がしくなっていった食事も終わり、ベポとシャチは眠ってしまったようだ。
『スコール、アーヴィン。部屋に運んであげてくれる?流石に食堂(ここ)だと可哀想だわ』
「了解。」
「りょうか〜い!」
寝こけた二人を背負って出ていく姿を見送る。
「悪かったな…」
『あら、あなたが謝るなんて…明日は嵐かしら?』
「…ッ………悪かったな」
『ふふ、冗談よ♪』
そんな会話をしていると、後片付けを終えたキスティが席に戻って来た。
「マスター。本題を」
その言葉に、こくりと頷くと同じく戻って来たスコールたち含め四人のメンバーが席に揃った。
信用していない訳ではないが、眠ってしまったあの二人に心配は掛けたくないのかと
判断したイナギは彼らが寝てから話をしようと思っていたのだ。