第7章 鳥籠の少女
【メイフィス視点】
「私のこと好きなの!?」
大きく目を見開き、ほんのり顔を赤らめた顔に僕は嬉しさを感じてしまいました。
ほんの少しだけでも彼女に意識された……。
「好きでした…。」
……好きです。
大好きです。
想いを伝えてしまうことがこんなに、辛いなんて。
……こんなに、幸せだなんて
僕は執事で貴女は主。
僕は貴女を好きになってはいけないんだ。
想いに蓋をするように、彼女にそう言った
そう言わないと彼女と離ればなれになってしまう、それは嫌です
僕は……貴女のそばで、貴女の笑顔をずっとみていたい
「すみません。僕、こんなこと」
「あやまらないで…メイフィス」
ミアお嬢様の手が僕の髪に触れた。それだけのことで、僕の心は乱される。我慢がきかなくなってしまいそうだ、せっかく、先ほど想いを蓋にしたのに
無意味にはさせてはならない
「メイフィス、こっちを、私の顔を見て」
「っ───」
僕の顔はミアお嬢様の両手で固定される。目が合うと、ミアお嬢様の少し不機嫌で、今までみたことないほど真っ赤に頬を染めていた
「わ、わかるかしら。私、貴方のせいで、こうなっているのよ」
「ミアお嬢様?」
「私が貴方を意識していた、ということじゃないかしら」
お嬢様……。僕を気遣ってくれているのがわかる。
お嬢様は優しい
「え、えーと。だから」
……お嬢様
「とても、嬉しかった。私を好きでいてくれて、ありがとう。」
ずるい人ですね。
僕はこんなに恋い焦がれているのに、貴女はまだ僕を焦らす気ですか
「これからも、貴女に尽くします」
「ありがとう……でも、勘違いする言い方だから止めてクダサイ」
僕はずっと、貴女が好きです。
………
大好きです、僕のお姫様