第6章 双子王子(弟)
「メアリー、フローラとイシュダルが遊びにきたの?」
私はメアリーに問いたずねる。
特にフローラだ!!
さっきの金髪美少女天使だ!!
「だから、そのように一週間程前からお伝えしておりますよ。
カレンダーをご覧ください、ちゃーんと、予定として書きこまれています。」
「嘘!?」
「本当です」
わ、私ったら、最近はローレンお兄様とチェイス、グリフィスト様と遊んで……
あとは……ミシェの毎日可愛い笑顔とゴドヴィの美味しいスイーツ
そんなたるんだ日常ばかりでこんな大切なことを忘れていたなんて!!
フローラ・カロン。
私の従妹で、乙女ゲームのヒロインだ。
フローラは大きな魔力の持ち主であり、侯爵令嬢、しかも美少女ながら、友達、いないのである
友達、いないのである
彼女は魔力が強く、まだ、その力を上手く使えないで、魔法を使うと周りを傷つけてしまったからと動物と会話が可能だという特殊な力を持つからだ
現在、11の彼女ならば、きっとカロン侯爵子息である、長男と次男を魔力の暴走により殺しかけているはずだ。
確か、周りから悪魔の娘やら呪われた娘なんやら、言われていたような、いなかったような
友人キャラミアは……彼女がグリフィスト様と婚約すれば自分、従姉であるミアの地位が上がると思っていたようで近づく
そこから、フローラと付き合うようになり、彼女を知り、親友と呼べるまでに好きになった
フローラには、ツンデレな優しい友達でいたようだ
まあ、11のミアはどう接していいか分からず、現状、フローラを無視し続けているという状態である。
「ああ、もうこんな時間!アンナ様の着替える時間、ミア様、それでは!」
メアリーは走って、私の部屋から出ていった、途中で誰かと出会ったようで「失礼します」と言う声が聞こえた
メアリーは働き者ね~
コンコン
ドアがノックさせる。
私の来客かしら、グリフィスト様?でもグリフィスト様は明日来られるとおっしゃられていたし……
「えっと、ミア、フローラだよ」
「フローラ……?フローラ!?」
ちょい待て!
なんで今、フローラやってくるのよ!?
心の準備をさせてくれませんことぉぉ!!