第4章 お兄様の秘め事
お兄様とはそれから、毎日のように遊ぶようになった。
私たちの遊びはどれも貴族のたしなみなんてものではなくメイド、メアリーがあたふたしている
今日はローレンお兄様と家をこっそり抜け出して近くの森に遊びに来ていた。
私達はいつも村や街に遊びにいくから街や村の人たちとはかなり仲良しだ。
多分、貴族と市民がここまで仲良くなるなんてそうそうないだろう
メアリーは、貴族として!!うんたらかんたらと説教されたが
「着いたぞ、ミアにだけ教える特別な場所だ」
ローレンお兄様につれてきてもらった場所。
美しい花畑である。
小鳥が鳴いて、なんて幻想的なのだろうか
「ローレンお兄様、素敵ね、気に入ったわ」
「グリフィスト殿下やメイフィスには言うなよ、2人だけの秘密の場所なんだから」
「え、ええ」
2人だけっと言われてちょっと照れ臭くなる。
「……じゃあ、ご褒美」
「っ……」
あざとい……期待したような、ニヤリとした笑みを浮かべるローレンお兄様に私は顔がほんのり赤くなる
ご褒美とは、ローレンお兄様が私にたのしいを教えるごとに、私がローレンお兄様におでこにキスし、大好きと言うというご褒美である
この世界では、兄妹、姉弟、夫婦、家族が愛を示す時にする行為らしいけど……ちょっと恥ずかしい
たしか、グリフィスト様のスチルにもおでこにキスしてる幸せそうなのあったな
「い、いくわよ」
身構える私に、ニヤニヤした笑みを浮かべるローレンお兄様
ちゅっ……
「サンキュ」
ローレンお兄様は満面の笑みを浮かべる。
かわいすぎるわ!!
「大好きよ!!ローレンお兄様」
「うん、俺も」
はにかみ、照れ臭いのか、ほんのり顔を赤らめるローレンお兄様