• テキストサイズ

【 ハイキュー!!】~空の色~

第17章 悪夢は何度でもやって来る ( 烏養 繋心 )


先生の言葉を借りるとするなら、それこそ。

ノスタルジー···だな。

オレっぽくない言葉だけどよ。

体育館の前まで来て、ボールの音や中にいるヤツらの声が聞こえ、青春だねぇ···なんて心で笑う。

武「さ、烏養君。みんなに紹介しますね?」

上機嫌の先生に背中を押され、入口へと並び立つ。

グルリと視界を動かせば、むさ苦しい男の中に女子が二人もいやがる。

クッソ···オレらの時代には、女子マネージャーなんていなかったっつうのによ。

部員以外でいたのは、ウチのクソジジイ···ただひとり。

やっぱ世の中に神さんなんていねぇんだな。

それとも、時代の流れか?

どちらにしても、今のこの現状は···オレの自己責任だ。

やるっきゃねぇ!!

と、気合い入れたまでは···よかったんだが。




『あーーーーっ!!ハゲつる繋心?!嘘だ!だってハゲつるじゃない!!』

「ぬわぁっ?!今言ったのは誰だ!堂々と悪口かましやがって!!」




「お前、アニキはいるか?」

『あ、はい。います、けど···』

「何人いる?」

『双子なので、2人、になりますけど』

「ふ、双子?!···名前は?」

『桜太、と···慧太、です』

「···」





まさか。


まさかここに···


あのブラックツインズの妹がいるだなんて。



「お、おおおお前やっばり!ブラックツインズの妹か?!ウチのジジィにベタベタに甘えてた、あの紡かっ!!」

『ははははいっ!じっちゃが大好きな城戸紡ですっ!······え?ブラックツインズ?』


···誰が、予想したよ。

そんでもって、改めて思う。

この世に···神さんは、いねえわ。

···はぁ。

思い出がたくさん詰まってるはずの体育館に、オレのため息が虚しく響いた。







~END~

/ 487ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp