第1章 向日葵と薔薇
「此処かぁ」
今年、社会人になる私は横浜で一人暮らしをすることになった。まわりの人には何で横浜になんか行くんだ・・・とか、ポートマフィアとかガラの悪い連中もいるのに・・・とかって反対したけど、私はあの家を出れるなら別に何処でもよかった。
「荷ほどきもすんだし、挨拶にでも行くか」
私の部屋は角部屋なので、挨拶するのは隣の人と下の階の人だけでいいか。んじゃ、近いし隣から。
ピンポーン
「はい?」
よかった。留守じゃなくて。
「隣に住むことになりました。中藤です」
ガチャッ
「中原です。夜は基本いないので五月蝿くしないと思います。よろしくお願いします」
あ、まともな人だ。
「あの、これ、つまらないものですが」
「わざわざ有り難うございます」
つーか、イケメンだなこの人。背ぇちっちゃいけど。鎖骨とかむっちゃ綺麗だし。
こうして私の一人暮らし生活がはじまった。
・・・因みに下の階の人は留守だったので後日渡した。