第6章 愛のあるセックス
カーディガンを脱がし、ブラウスのボタンを一つ、また一つと外していく。
「っ…………」
ボタンを外す度に白い肌が露出していく。
白く美しい肌なのに、そこには無数の傷痕が残る。
まだ赤みを帯びた新しい傷痕も幾つか見受けられる。
「こんな身体……、誰にも見せられないよね……」
紗奈は顔を背けながら呟く。
「キレイだよ……これが、ありのままの紗奈だ。俺は、キレイだと思う!」
「あんまり見られると……恥ずかしいよ……」
ブラウスも脱がされ下着だけの姿の紗奈は、胸元で手を交差させ胸を隠している。
しかし、元々大きな胸がキュッと寄せられ更に強調されるので目のやり場に困る。
「なぁ、それ……わざと?」
「え?」
「胸、逆にエロい」
「っ!!? 孝支の、エッチ!!」
顔を真っ赤にさせ、背を向ける紗奈。
傷痕は背部ににも及んでいた。
中にはかなり深そうな刺傷らしきものまである。
「これ、ちゃんと医者行ったのか……?」
傷口に触れ訊ねてみれば、首を横に振るだけ。
「……痛いべ?」
「……もう、慣れちゃった……」
紗奈は、囁くようにそう言った。