第1章 【先輩】×【密室】
「…なら、もう我慢しない。」
キスをすると今度は、舌を絡ませる。
息もしづらく、必死に鼻で息を吸って吐く。
「んっ…」
「可愛い。」
つい声が漏れる私に、先輩は言う。
「せんぱ…ッ」
「先輩じゃなくて…名前で呼んでよ。雨衣」
「え…」
驚く私に、先輩は意地悪に笑った。
「呼んでくれないの…?」
答える暇なく、注がれる強引なキスに、私は付いていけなくなる。
「いいでしょ?もし呼んでくれないなら…お仕置きだから。」
「蒼依先輩…。」
小声で呼んでみると、先輩は、満足したようで。
「よく出来ました。」
おでこにキスをして言う。
「ごほーび。」