第67章 【妖怪】×【秘密のある少女】
次の日から、君は本当に来てくれた。
君を疑っていた訳じゃないけど、本当に来てくれるとは思ってなかった。
あぁ、でもそっか。君はそういう子だったっけ。
俺はそういうところを好きになったんだから。
「ありがとう、また来てくれて。」
お礼を告げると君は、少し怒ったみたい。
「当たり前ですよ!約束したじゃないですか。」
口を尖らせる様子が見ていて可愛くて、
笑ってしまいそうになる。
「君を連れて行きたい場所があるんだ。」
君の手を取ると君は驚いた顔をしていたけど、
俺は構わずその場所へ君の手を引いた。
「…着いたよ。」
目的の場所は、あそこからあまり遠くはなかったから、
すぐに着いた。
「ここは?」
そう言った君の顔は、少し紅くて。
疲れてしまったんだろうか。
「昨日、1人になれる場所が欲しいって言ったから。
明日からここに来てくれていいから。」
変にお金のかかる物を言われなくて良かった。
1人になれる場所ならば、思い当たる場所があったから。
君は驚いているようだった。
「どうして……なんで私にここまでしてくれるんですか」
「秘密。」
言ったら引いてしまうかもしれないから。
これは俺だけの秘密。