第62章 【魔法使い?】×【お兄さん】
「私、好きな人がいるんです。」
「……そっか、」
「でも多分、
その人は私の事を恋愛対象として見てなくて。」
空さんは、
自分のカフェオレを飲みながら聞いてくれる。
「どうしたら、意識してもらえますか。」
その質問は、私にとって賭けみたいなものだった。
本人に直接そんな相談をしているんだから。
もしかしたら、もうここには来られないかもしれない。
「僕も知りたいんだけど…やっぱり、
意識しちゃうようなことを言うしかないのかな?」
「………僕じゃダメなのかな、」
その時、見たことない真剣な顔で私を見つめる。
ドキドキして、心臓がうるさい。
私の気持ちなんて知らないのに、
こんなにも私の心を乱す。