第5章 迫り来る時とあなたの手を離したくない……

｢まさか戻らないのかい？｣
佐助が驚いた顔でこちらをみる。

ー私、ここに居たいー

まだ、あの人には思いを伝えてないけど、、、
私が熱で倒れた時に側にいてくれた彼。


時折り触れてくる仕草に少しばかり胸がドキドキするのは気のせいじゃなかった。。。


｢佐助くん。｣

｢どうした？｣

｢その返事まだ待ってもらうことできるかな？｣

｢俺は構わないよ。｣

｢思いを伝えてない人がいるから、その人に伝えてから決めたいんだ。｣


（だって言わないでこのまま何も無かったかのようには出来ないし…。当たって砕けろだ！）


｢わかった。｣

｢ありがとう！｣
歌恋が何かを決意した事は佐助にも気付いた。

｢だれか来るかもしれない。俺は行くね！また来るよ。｣

｢うん。ありがとう！｣


その頃、歌恋の部屋の近くまで来ている人がいた…。