第24章 トリックオアトリート〜魔王が本物の魔王になった?!
「えっ、信長様・・・!?ちょっと・・・恥ずかしいです・・・!」
信長「・・・」
横抱きのまま奥の広めの部屋に戻ると・・・
敷かれてあった褥に優しく下ろし、そのまま顔の横で手をつくと・・・
信長「その姿、金輪際誰にも見せるでない・・・。母になったとはいえ、お前の事を愛でて良いのは俺だけだ・・・。」
歌恋は信長の顔を見るなり、頬は赤らみ、いつも見せる余裕たっぷりな表情ではないことを察した。
「私は信長様のものです。このウェディングドレスは信長様が用意して下さったのに、見せるななんて、矛盾してます…。でも、ドレスを着れて嬉しかったですよ・・・」
下から見上げるその姿は一人の女として愛するものを見つめる姿。
(その顔は本当に昔から変わらんな・・・)
「んっ・・・・・・っはぁ・・・」
普段は見えない首筋から鎖骨にかけてヴァンパイアのように噛みつき、音をたててそのまま吸い付いた。
その場所には紅い華が咲き白いウェディングドレスに白い肌、それを見せつけるかのようなシルシがついた。
「信長様・・・」
「今日は手加減出来そうも無い・・・。」
視線がぶつかると紅い瞳が揺れているのに気付き、信長に自分の腕を伸ばし名前を呼んだ。
「はい・・・」