第24章 トリックオアトリート〜魔王が本物の魔王になった?!
こうして佐助が考えたミッションから子ども達はその部屋にいるであろう人達を連想していき、それぞれの部屋でお菓子を貰い、四人分のお菓子はあっという間に籠いっぱいになり、その後、政宗、信玄の手料理が宴で振る舞われた。
宴も盛り上がって来た頃、信長が佐助に合図を出し佐助がどこからか風呂敷に包まれた何かを渡した。
佐助「歌恋さん。信長様が呼んでいる。」
「えっ?信長様が・・・?」
隣の部屋で子ども達の着替えをさせ、子ども達だけ先に女中に湯浴みを頼んだりと部屋を離れていた。
「失礼します・・・」
にぎやかな宴が行われている部屋に戻ると、信長が歌恋を見つけ自分の所に来るように言われた。
信長「歌恋、今回子ども達含め衣装作り大義であった。これは俺からの褒美だ。」
「えっ?信長様・・・そんな・・・私」
上等な風呂敷包を信長から渡され、『開けてみろ』と催促され、開けてみると・・・
「うそつ・・・これって・・・」
驚きのあまり口を両手で覆い、目を見開いていた。
信長「お前がいた時代に祝言の時に着る『うぇでぃんぐどれす』とか言うものだ。」
「どうしてこれを・・・」
泣きそうなのを必死に堪え、震える声で尋ねてみた。
信長「言っただろ。褒美だと。」
「こんな貴重な物頂けません!」
佐助「これは俺達みんなからでもあるんだ。」
「えっ?」
秀吉「さっ、受け取るんだ。信長様が特別に用意してくださったんだからな。」
光秀「お前は母親になっても泣き虫な所は変わらないな・・・。」
家康「さっさと受け取ればいいじゃん。時間が勿体ないし。」
三成「歌恋様がそれを着たらさぞかし天女のように美しいのでしょうね!」
「はい・・・。ありがとう・・・ございます!!大事にします!」
涙で顔がぐじゅぐじゅになりながらも、必死に笑顔を作り信長や他の武将達の方を向きウエディングドレスを抱きしめ深々と一例した。
信玄「歌恋。折角だからその“うぇでぃんぐどれす”今着てみたらどうだい?。」
幸村「そうだぞ!俺達だけこんな格好させたんだから、お前もしないと不公平だろ!」
謙信「どうでもよい。詰まらん、酒を持ってこい!佐助!」
佐助「そうだよ歌恋さん。折角だから着てみたらどうだろ?夢だったんだろ?」