第13章 叶わぬ思い~離れていてもあなたを愛しています~京都編
「えっ?嘘・・・」(歴史が変わってる・・・っ!)
そのまま真っ先に図書館へと行き、【織田信長】に纏わる歴史が書かれている本を片っ端から読み漁った。
「んーどの本も古いのばかりだな…。こっちのなんて出版“昭和〇〇年”って書かれているし・・・、こっちは平成の初めだし、んー図書館じゃ新しいの無いかな・・・」
あの看板には『信長は本能寺で自害していなかった。』と書かれていたのは気の所為じゃない、でもそれを裏付けるものが無い・・・
焦り始めた頃に何冊か持ってきたうちの一冊に
【織田信長の本当の歴史!
『実は本能寺で自害していなかった!?』】という本があった。
恐る恐るその本を読み始める…。
「天正10年に織田信長は本能寺で光秀に裏切られ、自害したと今まで歴史上なっていた。
だが、最近青葉城址の改修の際に発掘された資料から、織田信長はその時自害せず、生き延び、京出身の織田家ゆかりの姫と結婚したという」
「天正11年に信長が恐らく秀吉か政宗あたりに宛てた手紙が青葉城址の堀の改修の際に見つかり、織田信長が書いた他の手紙などと照らし合わせ信長の手紙と認められた。」
「また、秀吉が政宗に宛てた手紙には、信長は日記を一時期認めていたとされ、そこには愛しい妻の思いを書かれている今でいうラブレターの様なものを書いていたとされ、その日記はもし、業火にあっても大丈夫なように安土のどこかに埋めたと記されていた。」
「信長様・・・。ちゃんと残してくれているんですね…。」
歌恋は読みながらも涙が溢れ、信長がちゃんと約束を守ってくれているのだと実感し、嬉しさでいっぱいだった。