第15章 rain of fondnessⅤ-6

首に這う舌が、引いていた鳥肌を上半身に浮き立たせる。
気持ち好さゆえに名無しは自身の指先をぴくぴくと震わせ、ナッシュのそれに折り重ねることもいまだできないでいた。

意図して崩すことのなかった一定の律動が時折狂い、内側の好い場所に刺激が触れれば、その度に甲高い声が漏れて頭部が仰け反る。


一方でナッシュの猛りは、名無しの膣内でその存在をより主張しながら、自身が再び陣を放つ瞬間を迎えようとしていた。

その為に解放したのは互いの両腕だ。
ナッシュは名無しを抱き締めながら、汗に濡れ、こめかみにひたりと付いていた彼女の髪を掃い、そのまま指先で紅潮した頬や唇を優しく撫でた。




「名無し・・？」

「ナッシュがイクときも・・、ずっとしてほしい。私は・・したい・・」

「ッ・・・、フ・・そんなことか・・・。他にもっとねえのかよ・・」

「え・・・？」

「出来るだろう？可愛い声でねだってみせろよ・・・ん」