rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第14章 rain of fondnessⅤ-5
舐め回されることに焦がれんばかりだった筈の陰核は、その想いと裏腹に、浴びせられた快楽に気持ちが追い付いていなかった。
高揚感とともに尻を振り、逃げ出そうとしても、長くいやらしい舌が摘む、愛らしいと想う彼女の実をナッシュが離す筈もない。
臀部をわし掴み拘束して、ほんの数秒のあいだ彼が小刻みにねぶれば、名無しはたったそれだけで、いとも簡単に至極快感を降らされた。
「・・っふ・・、・・・んぁ・・」
「・・・・」
「・・――?!や・・」
絶え絶えにならざるを得ない呼吸。
下肢を突き出したままの四つん這い。
陰部から中を辿り、脳髄まで、一気に駆け上がり絶頂に狂う名無しの姿は、ナッシュのことを再び完全に猛らせていた。
が――。
「ナッシュ・・・や、ぁ・・見・・・ッ」
まじまじと見つめる、ひくついたその入口に彼が焦がした想いはまだ、その内部に自身を浸らせることではなかった。