rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第45章 undress yourself.
またほんの僅かに、胸の奥がひりつく。
話題に出されるのは、やはりどんなときでも得意とは言い難かった。
事後の、互いに何でも話せる状況……にも例外があるということだろう。
着衣したまま……といえば、思い出されるのは彼の言う通りふたつ――。
ひとつめは初めてのときのこと。
そしてふたつめは、恐らくは互い相愛と気付いたときのこと。
忘れるわけもない……が、名無しが時折不安に思うことを見抜いてでもいたかのように、ナッシュは敢えて最中、事後と、それを話題に出していた。
決して意地悪する為なんかじゃなく、彼女の僅かな不安を、大きな安心に変える為に。
「好きな女にこんな卑猥な格好で上に乗られりゃ……出すモン出そうが、またすぐ抱きたくなっちまうって」
「ッ……またそうやって…」
「オレだけか?欲しいと思うのは……最初におまえを抱いてからずっと変わらねえよ」
「、…うそつきだなぁもう……!ん……」
「嘘じゃねえよ……オレがいつおまえから離れた?つかまえてるだろ?ずっと……」
「!……バカ…」