rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第6章 rain of fondnessⅡ-2
突如として、思わず掴むしかなかったナッシュの頭。
金色の綺麗な髪が指間に絡み、悦びとは裏腹に、押し返そうとする力がどうしても働く。
名無しは背後の扉という壁も勿論利用し、必死になって、その場で立ったままの姿勢を保ち続けた。
もう何度も鳴り響いていた、踵が床とぶつかる音。
今はそこに、より卑猥な水音とよがり声が混ざる。
二人の居る空間に何重にも重なって、その淫音はとても強かに、更には、しっとりとした空気をも漂わさせた。
「ちゅ・・、――ん・・・」
「あ・・・・、んぁ・・っ・・・や・・!だめ・・・だめ・・いっちゃう・・・は、・・・!!ぁ――・・・ッ」
絞り出したのは、羞恥に塗れたいやらしい言葉だった。
その願いは、ナッシュもまた望んでいたものだ。
言わせてやりたい、聞きたい、その上でどろどろに、ぐちゃぐちゃに汚してやりたい。
内心孕ませた強欲さに、名無しが口にした瞬間、彼は間髪入れずに与えて壊した。
ナッシュの想像どおり、名無しの陰核はとても赤々と実っており、男を求めていたと言わんばかりにズクズクと熟れていた。
包皮を捲って直接舌を宛がえば、細い体はピンと弓なりに撥ね、急激な速さでその身に痙攣を匂わせる。
きつく、強く吸い付く為に、陰部に両手をうずめてそれを開いていたナッシュは、名無しが膣穴から半透明を滴らせていることにも当然気付いていた。
舌に生あたたかい感触と少しの味覚が走ったことも理由に含まれていたし、そんな体液が漏れていたということは、彼女が感じていた、覆りようのない証だ。
名無しの絶頂は、今までにないくらいあっという間に訪れていた。