rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第39章 I'm full.
「ナッシュ……んっ…!」
「…名無し……」
名無しは自分が上位で律動を続けながら、どこかきりのよいところで上半身を倒し込み、ナッシュにぎゅっと密着するつもりでいた。
けれど先手を打たれてナッシュが起き上がると、瞬く間にベッドに背をつける立場を逆転させられ、名無しは寝かされた。
彼女の見えていた腹には汗が滲み、艶っぽくなったその表面に、口付けたい欲に駆られる。
ナッシュは名無しの服を更に捲り上げると、そのまま脱がせる為、両手を頭上に位置させた。
「……っ…あ…」
「…ハッ、…好い……そのまま感じてろ」
トップスは肩も頭も抜けた。
けれど、腕はどちらもそうはならなかった。
服を枷がわりにされ、それごとまとめて頭上で手をとられ、名無しは明るみのあるその部屋で自身の置かれた体勢に恥じらった。
そのとき、陰部がじんわりと追って濡れていたのも、勿論ナッシュには伝わっていた。