rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第39章 I'm full.
「来い……」
「!……や…、ん…」
「ん……ッ、――……フッ…なんだ……また人を煽るモン穿いてんな…」
「ッ……別にふつ……っ、ン…、あ……」
「フツウねえ……ほーら、上も見せろよ……」
騎乗して腰を振るう名無しは、着衣した状態でも、表情ひとつでとても淫猥に見えた。
少なくともナッシュは触発されており、既に彼女のなかに挿っていた陽物も、見えないだけで十分、そこでぎんぎんと昂り続けていた。
白い肌に似合う女性らしい、愛らしい下着が大胆に捲られて、それを穿く本人がはしたなく嬌声を漏らす。
興奮しない方がおかしかったというのが、内心抱き、決して口外できないナッシュの言い分だ。
くびれを前後させ、且つ上下に動き身悶える、名無しの赤らんだ顔をもっと染め上げるため、やがてナッシュは彼女のトップスにも手を伸ばした。
「……ッ…」
「……」
「…っ……ナッシュ…?!」
「フッ……交替だ……、んっ」
「!わ……、ッ…あ……ンン…」
ナッシュは名無しの服を捲し上げると、言葉どおり、セットのブラジャーを視界に捉え、初めて目にするそれにほんの一瞬心を奪われた。
ただ初めて見た、というだけなのに、やはりそこにも感じたのは新鮮な気持ちだった。
特筆して毎回違う下着をつけているわけでもなかったけれど、多分、彼女なりに気を遣っているのだろう。
自分が悦ぶ姿見たさか、はたまた純粋に下着を集めることが好きな方だっただけなのか。
名無しの場合は両方あるのだろう……健気なところが、どうしてもナッシュの心を掴んで離さなかった。