第37章 his affection to lover

「名無し・・――」

「ッ・・・も、・・・ひァ・・っ」


ぬたつく目の前の胸に舌を伸ばせば、膣を窄めて反応をかえす。

吸い付けば落ち着いていた乳首が再度勃ち上がって、甘噛みしがいのあるものへと愛撫は変貌する。

くびれを軸に、じわりと振っていた名無しの腰はひくひくと卑猥に疼き、やがてナッシュが下から突くことで、二人がしていたそれは激しいセックスへと昇華された。


「あん・・、ぁ・・ア・・・――ッ」

「―――ん・・っ名無し・・・イク、・・・！ァ・・ッ」


ベッドのように広々としていなくとも、開放的な場所でなくとも。

ナッシュは自分たちが居たバスタブの中で利を得、その後まもなくして、互いに絶頂を感じ合った。

対面座位で陰部に吐き出された、彼の体液を受け入れた瞬間の名無しは、その感触にまた幾度目かの鳥肌を浮き立たせ、軽く唇を噛み締める。


じんわりと下腹部から全身に広がる快楽に腕が震え、名無しが、自らを支えられずに目を合わせると、ナッシュはそれに応じて優しく彼女を抱き締めた。