rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第29章 rain of fondnessⅩ-4
「、っ・・ぁ・・・」
その体勢を経て、強く腰を打ち付けられなくなった途端に交わされていた口吸いは、すぐさま律動を連想させるような激しいキスへと変貌を遂げる。
唇が離れれば、ナッシュは首を傾げて彼女の胸に視線を合わせ、その実りに精一杯、長い舌を伸ばした。
口含んだ乳輪を口内で舐め回したとき、名無しの陰部からはまたいやらしく、愛液が太々とした肉と絡み合う音がくちゅくちゅと聞こえていた。
「ひ、ぁ・・・あ・・!ッ――や・・恥、ず・・・、もう・・」
「ん・・・、んっ・・」
「ナッシュ・・・ら、・・」
舌を絡ませ合っていたときに名無しが伸ばした腕は、体位に変化があった影響で止むを得ず、ナッシュの頬から首筋に移っていた。
彼のそこをつかむことで、体勢を維持するほかなかったのだ。
首筋に腕をかけられたことで上半身を引き寄せられる結果となっていたナッシュは、その煽りに自ら乗ると、薄ら笑いながら名無しに肌を摺り寄せた。
名無しが自分につかまっていたことで出来た狭い空間を利用して、胸を舐り、腋にも執拗に舌を往復させる。
どちらを舐めても彼女の膣はきゅんきゅんと締まり、それがナッシュを十二分に、どこまでも果てしなく昂ぶらせていた。
「あ・・!っ・・・」
ベッドで自由を奪われるより、洗面所で鏡を見ながら抱かれるより、何倍も羞恥心が後から追ってやってくる。
名無しは自分のはしたない格好に顔を赤らめ、けれどどうしようもなく、そんな体勢でも上下同時に愛されていることが至極気持ち好くてたまらず、絶え間なく嬌声を出し続けた。