第4章 二振目 へし切長谷部②※R18
長谷部は、ひゅうがの羞恥心など気にも留めないかのように、平然とした顔で背後に座ると、石鹸を手で入念に泡立てる。
そして、ひゅうがの背中をなぞりはじめた。
「……んっ、長谷部っ⁉︎」
「女性の身体は繊細だと思いましたので、手拭いより手で洗ったほうかよいかと……」
それに、手拭いの予備を持ち合わせていない、と。
「主のは、今使っていらっしゃるようですし……」
長谷部のは、彼の腰に巻かれている。
まさか、それを使ってとは言えるわけもない。
ひゅうがは仕方がないと、渋々了承すると、再び長谷部の手が背中を撫でる。
「……んっ」
泡で滑りのよい手が、ひゅうがの肌を優しく撫でまわす。
長谷部の手は温かく、掌の全体で包み込むように触れては、時折指先だけで這いまわり、その動きが厭らしい。
「ふっ、ぁ……」
「主、身体を洗っているだけです。そのような声を出されては困ります」
身体を洗っているだけ。
その筈なのだが、長谷部の手はひゅうがの肩や背中を厭らしく這い回っているようで、ひゅうがは思わず声をあげてしまう。
「……んっ」
きっと、長谷部は先程と同じ平然とした顔をしているのだろう。
ひゅうがは極力声を漏らさないように唇を噛みしめる。
すると、ひゅうがの背中を洗っていた手が、流れるように前へと回り、ひゅうがは身体を強張らせた。
「長谷部っ」
「こちらも洗って差し上げないと……」
長谷部の大きな手が、ひゅうがの乳房を包み込む。
やんわりと両乳房を揉みしだかれ、泡でぬるぬると滑る感触にひゅうがは身をよじらせた。
「ふっ……ん、ぁっ」
「女性の身体とは不思議ですね、こんなに柔らかいのに……」
長谷部が乳房を持ち上げるように揺らすと、彼の手のひらで胸の頂きを擦り上げられる。
「あっ……ん、やっ」
胸の頂きに指が触れ、そのまま摘まれると、唇から甘い声が漏れる。
「ここはこんなにも硬くして、可愛らしいですね」
くすりと耳元で長谷部が囁く。
ひゅうがは恥ずかしくなり、手で口をおさえる。