第12章 面影
ひゅうが様、私と初めて会った日のことを覚えていますか?
歴史修正主義者が率いる時間遡行軍が過去に干渉をし始め、歴史を守る戦いが始まってから、幾年も経ちました。
歴史修正主義者とは、何故彼等は過去に干渉するのか。
何故、様々な歴史に干渉をするのか。
歴史修正主義者についての詳細は政府によって秘匿されております。
何故ならば、歴史修正主義者というのは一つの集団ではないからです。
過去を変えて、今をより良いものへ変えたい。
過去の行いを無かったことにしたい。
過去を変えることで特定の個人を救いたい。
そして……
過去を変え、政府に復讐をしたい。
理由は様々であり、政府も全てを把握出来ておりません。
ですがその中に、政府は隠したいものがあるのです。
歴史修正主義者の中に、審神者だったものがいることを。
歴史を守ることを良しとした審神者が、歴史修正主義側に堕ちた。
その要因が政府にあるという事実を。
政府は審神者達に隠したいのです。
そして、ひゅうが様方がそれに巻き込まれていたことを。
私は貴方に隠し続けなければならないのです。