第1章 ∞ black eight
「なんや、また泣いてたんか?」
「泣いてない」
「うそ、 目真っ赤になってとる」
そんなことない…
本当は泣きたくないのに
勝手に涙が流れるから…
私は決して嘘ついてない。
「そんな にらまんといて」
「…」
「ごめんって…
とりあえず布団から出よか?」
「うん」
今日は彼も私も休み
だけど面倒くさがりで
インドアな私は ソファーで
ぼーっとしながら過ごす。
なんで休みなのに
動かなきゃ いけないんだ(怒り)
「あ、侯くんもインドアだった」
「なにブツブツ言うとんねん」
「なんでもない」
「何やねん…」
本当は、もっと話したい
付き合ってるんだし
もっと話せるはずなのに
二人の空間が心地よくて
つい 話さなくなってしまう。