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ネットで仲良くしていた腐男子は幼なじみでした。

第9章 波風


湊Side


駅前で七華に遭遇してからしばらくたった。



最近は七華は先に学校へ行ってしまう。



そして行ってしまう原因にも心当たりがある。



先輩にキスされたことが原因だと。




本当はそんなつもりはなかったし、デートも一回で終わらせるつもりだった。




けれど先輩は、デートが終わるたび、何かしら七華にするといって脅してきた。




そして先日、デートで言われたことは



「江城と別れて私と付き合って?」


この一言だった。



正直、離れるのは嫌だ。


けれど、どんな形でも七華を守れるならそれの方がいいのではないかと思ってしまう自分もいる。



でも、あいつを一人にするのは嫌だった。




あいつを一人にすれば、あいつは、七華は、また自分を追い込んでしまう。



俺がもし、理由を伏せてあいつを振ればあいつは自分の何が悪かったのかを攻めはじめてしまう。



もし、そうなれば、現状より七華を傷つけてしまう。



だから俺は俺がいなくなっても支えになる奴を近くに置いておこうと思った。



俺は雛のことは気に食わない。


けど、あいつなら俺より器用だし、今の俺より七華の支えになってやれるって思った。



だから俺は雛をあの日のように再び部屋によんだ。



「なーに。また呼び出して。俺、今仕事立て込み始めてて忙しいんだけど。」



そういいながらけだるげに雛は部屋へと入ってきた。




雛はどさりと俺のベッドに座ると俺の顔を見て言う。




「どーせ、七華ちゃんのことでしょ?嫌がらせの犯人探し?」



どうやらこいつは、俺が嫌がらせの犯人は雛だと思っていると思っているらしい。




「犯人はもうわかってる。それにお前のことは気に食わねぇけどお前が犯人だとは思ってねぇよ」



俺がそういえば、雛は少し険しい表情をした。




「ねぇ、湊。最近七華ちゃんじゃない女の子とデートしてない?」



俯きながら雛はそういう。



「なんでそう思うんだ。」


俺がそういうと雛は



「七華ちゃんじゃない女の子との匂いがするから。」


といった。
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