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ネットで仲良くしていた腐男子は幼なじみでした。

第9章 波風


閉じ込められた日から数週間がたった。




湊の態度が冷たくなった。



そして、湊と帰ることが少なくなった。




ここ最近は雛斗くんと帰ることが多い。


こんな状況になり、すこしだけ思う。





[私、嫌われちゃったのかな。]




何か心当たりがあるわけでもない。


でもそう思ってしまうことがある。


それでも自分の心のどこかで湊が私を嫌いになるわけがないって信じたい。



けど、信じきれない。




そしてもう一つ、変わったことがある。




それは嫌がらせが一切なくなったことだ。



それどころか、私にごま擦りのように優しくして来るようになった。




正直、気持ち悪いが謝罪の気持ちもあるのだろうと思いそのままにしている。



最近はクラスで、「町で白野くんが女の人といたんだって。デートかなー?」等と聞こえたことがあった。



それも正直気になっている。




けれど束縛になるのが嫌で本人には面と向かって聞けない。





すこしだけ、気になって雛斗くんに話してみたが


「気にすることないんじゃない?あいつが七華ちゃん手放すわけないでしょ。そうしたら俺が許さないけど。」


と軽く流されてしまう。




気にしないほうがいいのか。気にしなくていいのか。





私にはわからない。




家路についても、ご飯を食べても、部屋でゲームをしていてもソワソワしてしまう。




不意に部屋のカーテンを開ければ湊の部屋が見えて、電気は消えていて。




出かけてるのかな。



私はすこし寂しく思いながらも何となく、家を出た。




財布から千円だけ抜いて服のポケットにいれてきた。





気分転換にコンビニまで散歩しようかな。



そう考えながら私は駅前へと足を向ける。




しばらく歩いていると駅前についた。



そしてすこし離れた場所には湊と中学、高校と一緒だった先輩が見えた。



何をしているんだろう。




すると次の瞬間だった。



湊と先輩がキスしているところが見えた。
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