第8章 環境変化
湊Side
「片っ端から探しただけだ。」
そういったものの本当は、教室にいた子から聞いた。
けど真実を七華にいうのが怖かった。
何で閉じ込められたのか。
それは全部自分のせいだから。
嫌われるのが怖かった。
今度こそ、あいつに嫌われる。
せっかく、手にした幸せをドブに捨てることになる。
それがたまらなく嫌だった。
だから、俺はあいつにばれないように現状を変えたいって思った。
七華は俺にばれないようにしているつもりだろうし、平気そうなふりをしているが実際はわからない。
それにあんなことをされて気分は良くない。
自分のせいでこんなことになってるのは見ていられない。
俺は七華を送った後、恐らく嫌がらせをしろといったりしたりしているのはこいつだろうと思う奴に連絡を取った。
その人は中学時代からの先輩で、去年うちの学校を卒業した。
よく俺にいろいろとアプローチをかけてきた人だ。
昔から俺への執着がすごく、迷惑していた。
といっても自分に好意を寄せてくれていることはあからさまにわかったので無下にもできなかった。
それで生温い返事や、同情でごまかしていた。
今だに連絡はくるし、それをこまめに返事していた俺も俺だ。
恐らく、同じクラスのやつに接触して別れさせようとしているのだろう。
そんなことに七華を巻き込まないで欲しかった。
俺が「少し話したいことがあります。」そう、先輩におくると、すぐに電話がかかってきた。
「湊くんから連絡をくれるなんて珍しいね。話って何?」
そう先輩は俺に言う。
俺は「単刀直入にいうと七華に嫌がらせするのやめてもらえませんか?」と冷たくいった。
「えー?何のこと?」
先輩はとぼけてくる。
今までは俺だけだからまだ我慢ができた。けれど七華を巻き込むならもう我慢の限界だ。
「とぼけないでください。」
そういったときだった。
「湊くんが私とデートしてくれたらやめてもいいよ。」
先輩はそう俺に言うと電話を切った。