第7章 変わった目線
「お前が好きすぎて辛い」
???
突然の言葉に驚く。
何かしたのか。それとも私が[邪魔]なのか。
「あの、それはどうゆう意味?」
思わず聞いてしまう。
私が何かに関係して悩んでいるのか。
じゃなければ、そうは言わないはずだ。
「気がついたら、七華のこと考えてるんだよ。...七華の推しに妬いたりとかな。」
最後の方だけ、声が小さくなる。
私は思わず笑ってしまった。
「笑い事じゃないんだよ。こっちはいたって真面目に言ってるんだ。」
「いや、あのね、少しはきちがえてるなって思って。」
私たちの空間にはさっきよりも和やかな空気が流れる。
「確かに、私は乙女ゲー好きだしもちろん自分の推し達も大好きだよ?けどね湊への好きとは違う。」
私は湊をみつめて言う。
「付き合ってない時とかはその、恋愛を求めて乙女ゲーやっちゃってる日もあったよ?けどそれはおそらく自分の気持ちごまかしてたからだと思う。」
その事実を伝えていく度にだんだん湊の不機嫌さは治っていくように思えた。
だから私は最後に一番重要なことをいった。
「湊が一番好きなんだよ。」
そういうと湊は私を抱き寄せた。
その温もりは暖かく、私にたくさんの幸せの気持ちをくれた。
少しすると私たちは離れた。
私は自分のPCの前に向き直る。
ある程度のところまで来たのでセーブしてPCの電源を切った。
それをみて湊は私に「もう帰るのか?」と聞く。
私は手短に「うん」と答えた。
すると湊は「まだ一緒にいたい」と言う。
このこ、猫っぽいな。そう思いながらも「少しだけね。そうじゃないと明日学校遅刻するから。」と返した。
付き合うまでこんな一面あったっけ?そう思う。
こいつにもかわいいところ、あったんだなー。
そう思うと湊がかわいく見えた。