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ネットで仲良くしていた腐男子は幼なじみでした。

第7章 変わった目線


何だろう、このおとなしい感じ。



いつもおとなしいというか感情に流されないタイプの湊だが、今日は特におとなしい。


落ち込んでいるときのおとなしさだ。




私は無意識の内に何かしてしまっていたのだろうか。




「あの、何かあった?というか私何かしちゃった?」



私は湊の顔を伺うように聞く。




すると不機嫌そうに返す湊。



「何もねえし、何もされてねえよ。」




この反応は何かあるとしか思えない。




「何かあるならはっきりいってよ。」




「だから何もねえって」




不機嫌さは治らない。




だから私は話題を変えるという意味も込めて、自分の気になっていたことをいってみることにした。




「ねぇ、湊。私たちってどうゆう関係なの?」


私が疑問形でそう聞く。



すると湊からは当たり前かのように返される。


「...付き合ってるんじゃないのか。今更何聞いてるんだよ」



そう思っているならいいのだけど、私は別に付き合ってくださいとも言われてないし、言っていない。



「だって付き合おうとかいってし言われてないじゃん。」



そう私が言うと湊は私にからすこし顔を背けて歩いていたのをやめ、立ち止まって私のほうに向き直った。




「俺と、付き合ってください」



すごく嬉しかった。



嬉しくて涙が出た。




「泣くなよ、それで返事は?」



優しい眼差しで湊は私に聞く。





「...よろしく.....お願いします」



私はすこし湊から顔を背けていった。




すこし恥ずかしかったからだ。


すると湊は真剣そうに、私に言う。

「なぁ、俺からも一つ聞いていいか?」



「んー?」



「今日楽しかったか?」




そんなことを聞かれるとは思ってなかった。






私は自分なりの笑顔でいった。



「楽しかったよ、ありがとう湊。」


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