第6章 外れた道を戻すために。
湊Side
俺達は今、七華が休んでいた間の授業内容の勉強をしているはずだった。
スゥスゥ
寝息をたてて七華は寝ている。
俺はあのあと、一週間の間七華が休んでいた授業内容を七華に把握させるため俺が七華に持ってきていたノート等を見ながら勉強を始めた。
が、疲れていたのだろう。
七華は俺の肩によしかかり寝ている。
確かにあれだけのことが起きれば疲れるのもわからなくもない。
けれど、こんな無防備な状態をつい数時間前に彼氏?になった人間に晒してもいいものだろうか。
大抵の男なら我慢できないだろう。
俺は散々お預け喰らってたから我慢するのは得意だが。
こればかりでも体に毒な気がする。
そう思いながらもまだ両想いになれたんだという実感がないのも事実だ。
だからか簡単に触れたりすることができない。
数年、お預けをくらい、兄貴と七華に振り回され、この一ヶ月は雛と七華に振り回され散々だった。
けれど、いい経験になった気がするし、苦労して結ばれたからこそ、
[絶対離してなるものか]
と思う。
どんな辛いことがあったとしても今度からは隣で支えてやれる。
だから、少しでも支えになれたらって思う。
ここまで来るのにかなり時間がかかったからこそ、これからもゆっくり、俺達のペースでやっていきたいと思う。
多分、この先七華じゃなければ一緒にやっていけるやつはいないと思う。
周りからはキャーキャー言われているが実際のところキャーキャーいってる奴らは知らないだけで、俺はオタクというジャンルの人間だ。
それや、互いの性格、互いのダメな部分を支え合えるのは七華以外いないんじゃないかって思うから。
俺みたいな人間を、本当の俺を受け入れてくれるのは七華くらいだと思うから、俺はその分あいつを幸せにしたい。