第5章 三角関係から始まる関係の崩壊。
湊Side
部屋に帰ってすぐ、俺と雛は飯を簡単に済ませ荷物の整理をしていた。
雛はもともと掃除などが苦手で部屋にはいってそうそういろんなものを広げ、とても明日の朝起きてすぐ出れるような状態ではなかったからだ。
「湊も手伝って。俺だけじゃ片付けられない!」
こいつ、絶対に俺に手伝わせる前提で散らかした。
そう、内心確信をもちながら、
「広げたのは雛だろ?自分でやれよ」とかいいながら同室なのに広げるのを止めなかった俺にも問題はあるなと思ったと思い、片付けるのを手伝った。
ベッドの中にもいろんなものを広げられていて寝れる状況でもなく、それを片付けていたときだった。
パタッ
何かが軽い音をたてて、ベッドから落ちた。
そこに落ちていたのは一冊のノートで
[Diary]
とどこかで見たことのある字で書いてあった。
その字は見てしばらくしてすぐにピンと来た。
[兄貴の字だ。]
俺はなんで雛が持っているのかすごく疑問だった。
雛は横で他のものを片付けていて俺の手元にこのノートがあることは雛からは見えなさそうだった。
なので俺はこっそり、そのノートを開いた。
パッ開いたページには
湊が好きだったんだろうな
と書いてあった。
「おい、雛。これどうゆうことだ。」
俺は気づいたときには雛の胸倉を掴んでいた。
「これ、どこで見つけた」
「ここに、書いてあることはなんだよ、なぁ?」
雛に質問責めをする、俺。
すると雛は「なんだよも何も、ここに書いてあることは逢人が書いたものだし、真実だ。俺にキレられても困るよ。」とケロッとして言う。
俺はそれに無性に腹が立った。
いつもの御遊びの苛立ちではない。
「その日記は俺が今借りてる部屋で見つけたの。あそこ、逢人が昔使ってた部屋でしょ?」
雛はまた冷静に言う。
さらに腹が立つ。
こんな奴に、あいつを、七華を取られたこと。
そして、あいつが雛に惚れた事実に対して。