第5章 三角関係から始まる関係の崩壊。
やがて、私たちは現地に着いた。
そこには私たちと同じアイプリクラスタがたくさんいた。
私たちは今日は少量のスーツケースにお得意の痛バだ。
そして、雛斗くんはそこにさらにサングラスをかけていた。
一様メディアにでているだけある。
私たちは到着駅近くに予約していたホテルにチェックインをすませ、ホテルの廊下を歩いていた。
「そういえば、部屋割ってどうする?」
雛斗くんがそういいはじめた。
湊が「俺と雛が部屋一緒で七華は一人部屋じゃないのか?」という。
冷静に考えればそうだ。
そして予約の名義もそうなっている。
私は「名義もそうなってるし。あ、雛斗くんには伝えてなかったっけ。ごめんね。」というと、雛斗くんは少ししょんぼりしていた。
私は自分がフロントで貰った鍵を使って部屋の鍵を開ける。
そこには狭いながらにもドレッサー、ベッドがあり、部屋の隅にはシャワー室などがあった。
私はスーツケースだけ、部屋に置きそのまま部屋を出て鍵を閉めた。
すると同じくらいに隣の部屋から湊達が出てきた。
「そんじゃ、行くか」
湊がそういうと私たちは目的地へと向かい始めた。
一カ所目の主人公の通う専門学校のモデルになった場所へと着いた。
そこは廃校になった小学校で、今回の聖地巡りイベントをきっかけにアイプリの部屋という原作資料等が飾られたりしている場所も敷地内にできた。
期間内は中はアイプリ仕様になっているのだが、普段は地元市民がイベントを行うときなどに使っているらしい。
中は案の定、アイプリクラスタでごった返していた。
今回のキャンペーンは各場所に設置されているスタンプを集めて全部集めて特設カウンターに持っていくと限定の書き下ろしポストカードと交換できるということだった。
私たちはそそくさとスタンプが設置されているところに行き、スタンプを押す。
するとそこには主人公の女の子の顔がデフォルメされたイラストが表れた。
「「「かわいい」」」
三人揃ってそんなことをいう。
そうして私たちは再び建物内を物色しはじめた。