• テキストサイズ

ネットで仲良くしていた腐男子は幼なじみでした。

第5章 三角関係から始まる関係の崩壊。


今日は湊と聖地巡りをしに行く日。



のはずだった。



「なんでお前がついてくるんだよ。」


湊が不機嫌そうにいう。




「いやー、自分の彼女が男と二人でしかも部屋別とはいえ泊まりで出かけるなんて放って置けないでしょ?」



雛斗くんがそう微笑みながら言った。



ことの発端は昨日の夕方。





私たちはベランダである程度の打ち合わせをしていた。すると、湊を起こしに来た雛斗くんが湊の部屋へと入ってきて「俺も行く。」といいはじめたのだ。


ホテルは前日に泊まれそうなところを泊まろうといっていた。そしてその時はちょうど予約をする前段階で、予約前だったのが雛斗くんの幸運なところだ。



私たちは電車にのって現地に向かう。その間、どこから聖地巡りを始めるかというはなしになった。




回る場所は六ヶ所



一ヶ所目は主人公の通う、専門学校。


二ヶ所目は主人公がピンク色の伊緒くんと出会った、お花の綺麗な公園。


三ヶ所目は緑色の想多くんがよくいる時計台。


四ヶ所目は青色の尹墨くんの行きつけの喫茶店。


五ヶ所目は黒色の汐那くんが主人公にバラの花束を渡した橋。


六ヶ所目は紫色の陵都くんが主人公と初デートした浜辺。



もちろん、私たちは三人とも自分の推しの関係する場所のモデルになったところから回りたい。



そしてそれはみな、言わないが言わなくても察せるところだ。



無言で私たち三人は拳を出した。




「「「じゃんけんぽん!!!!!!」」」




掛け声とともに自分たちの手元を見る。




するとさっき見たときと変わらず、三人のては拳のままだった。




「「「あいこでしょ!!!」」」



私たちはそれを5分続けた。
 



「決着、つかねぇな?」



痺れを切らした湊がいう。



私はこくりとうなづいた。



雛斗くんは「とりあいず、モデルの学校いって近いところから行けばいいんじゃない?」といいはじめた。





私は流れにはなるが「それでいっか。じゃそれでいこう!!」と返した。




一見、これだけを見ればただの仲のいい子たちの旅行だろう。



けれど私たちはこの日を栄目に関係を崩しはじめた。
/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp