第5章 三角関係から始まる関係の崩壊。

私はあのあと、雛斗くんに家まで送られて帰宅した。




もう、どんな理由があっても好きじゃない人間とは付き合わない。


そう、思っていたはずなのに自分はまた同じことをした。




あの時と。




逢人の時と。




自分はなんで存在してしまったの？




そう思ってしまう。




湊に好きって言われたとき、｢私も好きだった｣っていえばあのことはばれずに誰にも迷惑をかけなかったのかな。



次、傷つくのは雛斗くんだってわかってた。




わかってたけど、湊に嫌われるのが嫌だった。




単なる自分のわがままだ。





雛斗くんは私が湊が好きだってことをわかってて、私と付き合いたいって言った。




逢人の時は好きな人はいなかったと思ってたし、いないって言った。



けど今回はあの時よりわけが悪い。




私がもし、雛斗くんの立場だったとしたらすごくつらい。




言われたときはなんでこんな弱みに付け込むようなこというのかと思ったけど冷静に考えればひどいのは私の方だ。




けれど、私には別れようなんていうことはできなかった。




そうして一ヶ月がたった。