第1章 オフ会、しません?
ピンポーンと部屋にベルが鳴り響く。
湊が向かいに来たようだ。
私は携帯を充電器から抜き、携帯をポケットにいれた。
そしていってきまーすと言ってから玄関のドアを開ける。
湊は「おはよ」というので私は「おはよ。」とかえす。
いつもより湊の機嫌がいいと思うのは気のせいだろうか。
私は「今日機嫌いい?なに?彼女でもできた?」といった。
すると「できるわけねぇだろ。ってか別に機嫌なんて良くないし」という。
俺様でツンデレで。
二次元なら断然好みだがこいつだと何か違う気がするのは気のせいだろうか。
「あら、そう。」私はそういう。
別に行き帰り一緒だが話すことはあまりない。ただ、行き帰り一緒ってだけ。あとたまに晩御飯食べたり、課題のわかんないところ教えてもらったり。
その程度。
周りから見たらそこまで仲良くは見えないと思うが多分私も、向こうもお互いのことを一番、誰よりも信用していると思う。
だからこそオタクであることを隠している自分が妬ましい。
お互いのことを部屋を行き来しないわけではないため部屋に一切ポスターも張らない。
フィギュアもおかない。
私はそう決めている。
見えないところには置いたり張ったりするが。
オタクとはむずかいしものだ。