第3章 嫌われる恐怖
私はしばらく無言になった。
がそのあとこくりと頷く。
すると「ありがと」そういって歩きはじめた。
本当は私も湊が好きだった。
だけど、あのことをしられてしまえば私の事を嫌いになるかもしれない。
そう思った。
私のことを嫌おうとすれば嫌うような点などは山ほどとある。
あそこで好きっていえば何か変わっただろうか。
おそらく湊には同情にしか聞こえない。
私はこのままどうなっていくのだろう。
行く先が心配になった。
中学一年の秋、私があんなに曖昧な態度を取らなければ、私は今どうしていたのだろう。
あの、文化祭の日。