第3章 嫌われる恐怖
私はいろいろ考えすぎていつのまにか寝ていた。
そして携帯には5件もの着信が入っていた。
スマホの画面には、白野湊と名前が出ていた。
私は電話を慌ててかけ直す。
「もし「どこにいるんだよ!」.....」
突然の声に驚く。
「どこって、空き教室だけど。」
私はそれに対して冷静に答えると
「焦って損した。今からそっち行く。待ってろ。」
その言葉を最後に電話はきれた。
10分ほどして、ガラガラガラと空き教室の扉が開く。
「焦った」
湊の第一声はそれだった。
私は「確かに、いつもなら校門前にいるもんね。ごめん、忘れてて。」
といって軽く頭を下げる。
すると
「そうゆうことじゃねーよ。さっきさ、交差点で事故があったらしいんだ。」
そう顔を青くして言う。
そして続けて「人身事故って聞いたから、お前さっき妙に落ち込んでたし、まさかと思って焦った。事故に遭った人には申し訳ないけど、お前じゃなきゃいいのにって一人で焦ってた。」
という。
なんで私みたいな人間にここまで心配してくれるのだろうか。
[そんな思わせぶりな態度取らないでよ]
そうひたすら思った。
だけど少しなら自惚れてもいいかな?なんて思ってしまった私は湊を抱きしめた。
「なぁ、一ついいか。」
湊は私を軽く抱きしめ返したあと話しはじめた。
「俺さ、お前が好きなんだ。」
言いはじめたその言葉に再び驚く。
すると続けて
「正直この気持ち、言うつもりはなかった。けど、さっき勘違いしたときに思ったんだよ。[なんで好きって言わなかったんだ]ってな。俺にはお前と付き合えるような人間でもないし、お前は兄貴が今だに好きだろうから、付き合ってほしいって意味じゃない。だけど、少しだけ頼みがある。」
という。
その一つの願いとは何なのだろうか。私は
「何?」そう聞いた。
すると湊は
「お前を俺に守らせてほしい。この前の罪滅ぼしも含めて。あとは.....」
少しの間静かな時間が続くと彼は
「俺がお前のこと好きだってことを忘れないで欲ほしい。」
といった。