第3章 嫌われる恐怖
あれから一週間がたった。
結局あの日、私たちは無断欠席してしまった。
翌日、先生に注意された。
けれど、それ以上にあの日はいろんな事を考えさせられた一日だった。
あれから、抱きしめられたりした話は一ミリたりともしていない。
お互い気まずいからだろう。
私はあの時、慰めてくれていたはずの彼にひどいことをいってしまった。
彼はどう思っているのだろうか。
嫌われてないだろうか。
嫌われていたのだとすればそれはすごく悲しい。
けれどそれなりの行動は取ってしまった。
嫌われてもしょうがないと思う。
けれど現実は違っていて、今まで通り彼は接してくれる。
これは、「気にするな」ということなのだろうか。
そして私はそう頭を悩ませながらも朝を迎える。
起きてからもしばらく、ベッドの上に座りぼーっとしていた。
いつもの朝の日課も忘れて。
するとベランダの窓がコンコンと叩かれる音がする。
私はベッドから立ち上がり、ベランダへと向かってカーテンを開ける。
するとそこには湊の姿があった。
私が窓を開けると、「おせー。早くしろ。遅刻する。今日は七華が遅れたからお前の負け、な?」そういう。この俺様な態度は彼、そのものだ。
湊は感情を表情にださない事が多い。
そのおかげで昔から周りにも気づいてもらえず、よーくみると擦り傷を作っていたりしていることが結構あった。
私は「わかったよ。」そういって部屋に戻り出かける準備をした。
ふと振り返ると湊が自分の部屋のベランダに梯を片付けている。
そんなに急がなくても。そう思ったが前のことを気にしていたりするのだとしたら私のせいなのであまりそうゆうことも言えない。
いろんな悩みを抱えながら私はカーテンを閉め、着替えはじめた。