第2章 過去とコンプレックス
ご飯を食べたあと二次会をするかのように私の部屋でグッズをまた広げていた。
「なぁ」
「ねぇ」
声をかけたタイミングが被った。
私が「先どうぞ」そういうと、「こうゆうの今日二回目だよな?ってかレディファースト。先どうぞ。」と湊はいう。
「ま、対したことじゃないんだけどね。あのさ、最近湊、逢人に似てきた?」
私は湊聞く。
すると湊は「気のせいじゃねーの」とすこし気まずそうに言う。
湊は昔から私が逢人を褒めたりするとすこし嫌そうに対応する。
昔からそれだけはなぜか変わらない。
私は「そんで、あんたは何聞きたかったの?」そういうと湊は「いや、やっぱいい。」そういってまた広げる作業へと戻る。
なにか気になるけど何となく聞いちゃだめな気がしたので聞かなかった。
私たちの関係は逢人がいなくなってからずっとこんな感じだ。
すこし口下手な湊と思ったことをたまに言えなくなる私。
前なら逢人が翻訳してくれたが今はそうはいかない。
なので会話がとぎれとぎれになる。
本当は湊とたくさん話したい。
けれどなにかが邪魔して途中で会話が終わってしまう。
正直、湊と向き合う機会は今までなかった。
だからこそ、今、この機会が、向き合うきっかけになるんじゃないかと思う。
やがて数時間。
漫画を読んだり、ゲームしたりしているうちに湊は机でふて寝してしまう。
時刻はもう11時を指していて私は湊にブランケットをかけ、自分もそのままベッドで眠った。