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ある晴れた日に。

第3章 3







「ゴホッゴホッ!ちょっと!なんですかそれ!
煙管?くさい!とてつもなくくさいです!やめてください!」


土方の吐き出した煙を吸い込んでむせ込むかえで。
キッと睨みつけるも土方はどこ吹く風だ。


「あ?迎えに来てやったんだ。タバコの一本くらい吸わせろ。」


「タバコ…?それはタバコというのですか?
煙管とは何が違うのです?」


かえでは土方がくわえているタバコを不思議そうにみつめる。

世界にはこんなものもあったのか。
煙管同様あまり身体には良さそうではない。


「おまっ…タバコ知らねえのか?」

「…!ええ、まあ…。」


驚いた様子の土方をみて、かえでは恥ずかしくなった。
きっと外の人にとっては日常のありふれた当たり前のものなんだろう。
私は、何も知らない。

かえでは思わず俯いた。
恥ずかしさで土方の顔が見れない。


「…。まあお城のお姫様には無用のもんだろうよ。
おら、早いとこ出るぞ。近藤さんがいま松平のとっつぁんやじいやを引き止めてる。
行くなら今のうちだ。」


「!…じいやを!
だからあなたが迎えにきてくださったんですね!
えーっと…」

「(そういえば名乗ってなかったな)俺は…」「マヨネーズさん」

「はあっ!?」

「マヨネーズで火をつけていたからマヨネーズさん。
マヨネーズさん、じいやがこないうちに逃げましょう。」


先程とは違い、るんるんとした様子で部屋からでるかえで。
近藤がそれほど危ない事をしている訳ではないとわかったからか。

それにしても嬉しそうだ。






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