• テキストサイズ

ある晴れた日に。

第2章 2







「あ、ありがとう…ございました…」

「おう!いい汗かいたなー!ガッハハッハ!」


みっちり2時間、基礎鍛錬と気配をよむ練習をし
倒れるように座り込むかえで。

近藤はそんなかえでをみて苦笑いを浮かべながら
木刀で素振りを始める。

その有り余る体力をみていると、あながちゴリラというのも間違ってはいないのかもしれない。

滴る汗を拭うのも億劫な自分と見比べてそんな事を感じてしまう。
きっと本人に言ったら嫌がるだろうから
言ったりはしないが。


「あっ!そうだかえでちゃん!
よかったら今度うちの屯所に遊びにこないか?」

「……….えっ……と、…屯所…?」


息も絶え絶えのなか、そう問い返す。

近藤は暑苦しい笑顔を浮かべていた。


「さっき城に缶詰だっていってただろ?
ちょっとした息抜きにどうだろう?
もちろん俺や信頼できる仲間たちばかりだから
かえでちゃんを危険に晒すような事はしない
かえでちゃんさえよければ松平のとっつぁんに掛け合っておくよ」


松平のとっつぁん?屯所?仲間?

いかに自分が無知であるかを実感した。


外のことはなにもわからない。



でも ----------------





「……外へ、…連れて行ってくれるのですか?…」



外へ……



外へでれば………



「おう!かえでちゃんが望むのなら
どこへでも連れて行ってやるぞー!ガッハハッ!」



あのひとに会えるかもしれない………










/ 22ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp