第4章 秘密の特訓
夕「あ、おーい!香〜!」
自転車にまたがって夕が待っていた。
『ごめーん!申し訳ない!』
夕「大丈夫だって!とりあえず後ろ乗れ」
『ん、さんきゅ!』
荷台に横乗りすると、夕がこっちを向いて残念そうに言った。
夕「そういや着替えてこなかったのか?」
『うん、だって特訓わたしも手伝うもん』
夕「そっか、それはありがたいけど…」
『え、なんてー?』
語尾がどんどん小さくなったから最後のが聞こえなくて、捕まってる手に力入れて夕の背中に近づく。
夕「ーーーっ///や、なんでもねーよ!ちゃんと捕まってろよ、飛ばすぜ」
『わ!速いってー!』
さっきよりもキュッと力を込めると、密着する形になる。
夕の体が熱く感じたけど、振り落とされないようにするって方に意識が向いていたので気にならなかった。