第3章 入部試合
ドリンクとタオルを一人一人に渡す。
『あ!そうだ。蛍!』
蛍「?」
澤・菅・龍「「「……」」」
ちょいちょいと手招きして屈ませて小声で言う。
『“王様”の件。ありがとねー』
蛍「あとで何かしらお願いしますー」
『何かしら?んー、まぁ考えとこかな』
わたしにだけふっと笑いポンと頭に手を乗せたあと、山口くんのところへ戻っていく。
その笑顔を見てキュンってした。
レアなもの見れたなぁ…なんて思ってたら、パタパタと潔子先輩がこっちに走ってくる。
潔「香ちゃん!今の内にアレ取りに行こうと思ってるんだけど…」
『あ!アレですね!行きましょか!』
わたしと潔子さんは体育館をあとにした。