第3章 入部試合
蛍「まぁーた、そんなムキになっちゃってさぁ。なんでも、がむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ」
日「?」
蛍「人には、向き不向きがあるんだからさ。君、明らかにスパイカーに向いてないんじゃない?」
日「……確かに、中学ん時も…今も…おれ跳んでも跳んでも、ブロックに止められた…でもっだからっていって不利とか不向きとか関係ないんだ。この身体で戦って、勝って勝って、もっといっぱいコートに居たい!」
影「ーーー…!」
蛍「…だから、その方法が無いんでしょ。精神論じゃないんだから、“キモチ”で身長差が埋まんの?」
蛍の目の色が変わる。
心の底から嫌そうな感じが伝わってくる。
影「……」
蛍「守備専門になるなら話は別だけど」
スッと影山くんが日向くんの前に立ち、蛍の正面に立った。
今まで蛍と目を合わさず避けていたのに。
影「ーーー……スパイカーの前の壁を切り開く…その為のセッターだ」