第13章 合宿 最終日
8時…食堂。
わたしは、おひつを重ねて、おかずが入ったカバンと自分の荷物を持って集合場所に向かおうとした。
おひつ4つ重ねてるから、若干前が見えなくて。
『ゆっくり…ゆっくり…』
自分に言い聞かせるようにそろそろと足を動かしながら言うと、ひょいっと目の前からおひつがなくなる。
「持つよ」
「俺も待ちます!」
声をかけてくれたのは、蛍と山口くん。
『え、いいの?!』
蛍「これ、昼飯でしょ?香さんが転んで食べれなくなったらどうすんの」
山「ツッキー素直に言えばいいのにー!転んだら「山口ウルサイ」
2人のやりとりを聞いていて、さっき先生に言われた言葉が頭に浮かぶ。